音の基礎講座2 音って一体どんなヤツ?

2010.04.21(Wed)

1時限目の講義を受けていない方は、こちらを先に読んでくださいませ。

さて今回は「音の性質」を見ていきたいと思います。

「サッカーボールはトモダチさっ!」
といったのは大空翼クンですが、やっぱりトモダチになるには相手がどんなヤツかを多少は知っていたほうがいいでしょう。

え? 誰とトモダチになるって? と思ったあなた。音ですよ、音。
べつに音とトモダチになんかならなくたっていーよ。と思ったあなた。
あなたの周りにはたくさんの音が常にとびまわっているんですよ。まるでアラレちゃんの周りをブンブンとびまわるガッちゃんのように。いっつもまとわりついてくるヤツなら、トモダチになっちゃったほうが楽しいでしょ。

ということで、半ば強引に2時限目の講義を始めます。
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さあ、あなたがトモダチになりたいと思っている(と、すでに決めつけていますが)音ってヤツはどんなヤツなのでしょう。彼の本質的な正体については1時限目でわかっていますので、ここでは性格重視でみていきましょう。
話の都合上、音を「彼」と言っていますが、音には性別はありません。念のため。

まずはルックスですが、残念ながら「彼」は見る事はできません。 …ダメじゃん。
いやいや、ダメではありません。そこにいる事は間違いないのですから、これも「彼」の個性と思ってください。背が高いとか、少し猫背であるとか、そういった外見上の特徴が、「彼」の場合たまたま「見えない」というだけです。それにほら、見えないほうがルックスに惑わされずに打ち解けることができるじゃないですか、ね、ね。
どうしてもルックスが気になる、という面食いなあなたはオシロスコープやスペクトル・アナライザーという測定器を使えば、いわば「彼」のレントゲン写真とも言うべきグラフ表示を見ることができます。そんなもの見たい? という感じですけど、まあそちら方面の趣味のある方はどうぞ。

さて、「彼」の性質ですが、基本的には佐藤隆太と同じくらいまっすぐな男です。真っ直ぐに進む性質を持っています。でも、障害物があると、はね返ったり回り込んだり(低音ほどよく回り込む)と、柔軟な性質も併せ持っています。また、障害物によっては突き抜けて通り過ぎるという頑固さを見せることもあります。が、突き抜ける途中で消滅してしまうという弱さも抱えています。ほら、人間と同じで、性質を一言で表すことなんてできないでしょ。いろんな面を持っているんですね。それぞれの性質を専門用語(?)で「反射・回折・透過・吸音」なんて呼んでます。

もうひとつ、特殊な性質があるので紹介しますが、それは「共振」です。
すべての物体には、その物体自体が最も振動しやすい振動数(周波数)があります。同じ振動数を外部から加えられると、弱い力でもその物体は大きく揺れ出します。この現象のことを「共振」といいます。空気の振動である音でもこの現象を起こすことができて、それによって音が強くなったり、新たに鳴りだしたりすることを「共鳴」といいます。ギターを弾く人は実感していると思いますが、同じ音のする弦の片方を弾くと、もう片方も自然になり出しますよね、あれです。「彼」は、同じ仲間が近くにいるとテンションが上がっちゃったりする、お調子者なところもあるわけです。テレビ番組では、音でワイングラスを割る科学マジックなんてのを観たことがありますが、これも共振現象を利用したものです。

「彼」の足は速いほうです。気温15度なら秒速およそ340mという驚異的な速さで走れます。時速になおすと約1200km/hですから、マクラーレン・ホンダを駆るアイルトン・セナを「音速の貴公子」と称した古館伊知郎氏の表現はいささか大げさだったかもしれません(F1は320km/hくらい?)。あ、でもセナは自家用ジェット機を所有していたんだっけか? それならいいのかな、うん。
それはともかく、「彼」は高温多湿であるほど速く走れるので、もしかしたら南国生まれなのかもしれません(ほんとか?)。水中ではさらに4倍くらい速く進めます。もしかしたら南国の漁村に育ったため、水泳が得意なのかもしれません。鉄やガラスではさらにその3倍くらいのスピードになります。もしかしたら…もういいですね、ハイ。

「飛び出すな、車は急に止まれない」などと言いますが、超高性能車であるF1マシンは時速200キロのスピードから完全停止まで2秒ほどしかかからないのだそうです。距離にして55mくらい。びっくりですが、それでもやっぱり急には止まれない訳です。
「彼」も急には止まれません。つまり、音を急に止めてもしばらくはその響きが残ります。周囲にある色々な物体の間で何回も反射をくり返して、音のエネルギーが残っているという現象で、これを残響といいます。ということは、反射する物体が何もなければ残響はおこらないのですが、人工的に作られた無響室を除けば、地球上にはそういう場所はありません。
一般的には「エコー」という事が多いようですが、残響は「リバーブ」というのが正しい名称です。「エコー」とは山びこ現象のことで、最初に鳴った音(直接音)とは分離して聞こえる間接音のことです。「やっほー、やっほー、やっほー」というやつですね。リバーブは「うわ~~~~~ん」という感じ。わかりにくいカナ?
音の専門家やミュージシャン等は、この「エコー」と「リバーブ」という言葉をきちんと使い分けています。

ところで「彼」は芯の部分では非常にピュアなヤツです。日本語でいうと純粋ですね。そのピュアな(ただひとつの周波数をもった)「彼」のことを「純音」といいます。私たちが耳にする機会が多いのは1kHzの純音でしょうか。
純音は人工的に発生させた音がほとんどで、自然界にはほぼ無いと言えます。音響機器の調整とか放送禁止用語を隠すとき等によく使われていますね。もっとも最近のバラエティ番組では「バキューン」とか「チーン」なんて音が多くて、この「ピー」音はあまり使われてないのかな。まあこの「ピー」音も、たぶん録音現場では日常的に使われている調整用の音を、手っ取り早く使ってしまったのが最初なのだと思いますけどね。

ところが人間だって、ただひとつの信念のもとに生きている人はいなくて(いや、私はそうだ、という人、ごめんなさい)いろんな思いや感情を併せ持っていますよね。同じようにほとんどの音が、色々な周波数をもった多くの純音が集まった音、すなわち「複合音」です。要するにほとんどの「彼」は複雑なヤツなんですね。
複合音の中で一番低い周波数の純音を「基音」といいます。季節の変わり目に気になるのはやっぱり「気温」です。
物が振動して音が発生する場合、基音の発生と同時にその周波数の整数倍の音が発生しやすいのですが、その「基音の整数倍の周波数を持った音の成分」のことを「倍音」といいます。この倍音の含まれ具合が「音色」や「音質」を決定する大きな要素となります。おおまかには、倍音が多く含まれているほど豊かな音色になるといえます。
少々乱暴な表現ではありますが、フルートの音は倍音が少なく、サックスの音は倍音が多い、と言ったらなんとなく理解できるでしょうか。

ちなみに、音楽(楽典)の世界では、音を「楽音」と「非楽音」に分類していますが、これはなんだか優等生と落ちこぼれを区別しているみたいで、私は好きではありません。というより、分類する必要性があるのか疑問だったりします。「俺たちはミカンじゃねえ!」という加藤…あ、いや、「彼」の叫びが聞こえてきそうじゃありませんか。意味不明に思う若い人は無視してください。私、もろに金八先生世代なもので…。

そして「彼」は大変落ち着きのないヤツです。写真に撮るように一瞬の姿を切りとることはできません。絶えず私たちの前にたち現れては時間とともに変化し消えてゆく事を繰り返している、一期一会なヤツなのです。

どうです、ちょっと気になる存在でしょう? トモダチになってみたいと思えてきましたか?


以上で2時限目の授業は終わりです。今回も長くなりました。
次回は、音を聞く私たちの「耳」についてお話しします。

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しょーもない、とあきれ顔のあなたは…またも無視してください。

3時限目「耳はどんな仕事してるの?」を読む


   

  


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