D・ローン『音の手がかり』

2010.04.28(Wed)

音の手がかり (新潮文庫)音の手がかり (新潮文庫)
(1993/01/25)
デイヴィッド ローン

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今回ご紹介する音に関する本は、D・ローンの長編ミステリ小説『音の手がかり』です。が、残念なことに現在は絶版になっているらしく、入手するには古書を探すしかないようです。こういった本を取り上げるのは大変心苦しいのですが、サウンド・サイドとしてはぜひご紹介しておきたい、お薦めの作品です。

ハリウッド映画の超一流音響効果技師スパイク・ハーレックは、撮影中の事故により視力を完全に失った。そしてある日、仕事を引退した彼の姪が何者かに誘拐されるという事件がおきる。留守番電話に録音された犯人からの脅迫、その背後にかすかに聞こえる音をハーレックは分析してゆく。そう、彼は優れた聴覚を持ち、誰よりも音の特性を熟知しているのだ。わずかな音の手がかりから誘拐犯人の居場所を絞り込んでゆくハーレックに、はじめは難色を示していた警察も次第に協力するようになる…。


翻訳物の小説が苦手な私が、サクサク読めてしまった数少ない海外ミステリです。これは本当に面白い! スリリングで論理的、音響効果の描写が正確なのも感心しました。作者のデイヴィッド・ローンという人は映画の音響効果とは無関係の人らしいのですが、なぜこんなに専門知識があるのでしょうね。


実はこのスパイク・ハーレックが活躍する続編が2冊あります。『音に向かって撃て』と『復讐の残響』(どちらも新潮文庫)ですが、『音の手がかり』ほどの面白さは感じられませんでした。どんどんサスペンス色が強くなり『復讐の残響』はもう完全にサイコ・サスペンスになっています。私としてはもっと魅力的な「音の物語」を期待して読んだので、ちょっとがっかりしてしまいました。
 『音の手がかり』は文句なしにお薦めですが、続編のほうはもしも興味がありましたらどうぞ、くらいの感じです。申し訳ない。


  


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