音の基礎講座3 耳はどんな仕事してるの?

2010.04.28(Wed)

2時限目の講義を受けていない方は、こちらを先に読んでくださいませ。

今回は私たちの「耳」について見ていくと予告したのですが、はて、どんな切り口でお話しをしていこうかな、と思いつつネットで「耳」についての情報収集をしていたら、こんなサイトをみつけました。あはは、こういうくだらない(失礼)試みは大好きです。食パンの耳を嫌う人は多いようですが、私は結構好きだったりします。そのままでも食べます、はい。

パンの耳とか、お金の耳(をそろえて返す)など、物の端っこの事を「耳」といいますが、これは耳が顔の端にあるからなんだそうです。
可哀相なことに、端っこの代名詞にされてしまった私たちの耳、実は結構スグレモノなんですよ。

では、3時限目の講義を始めます。
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「楽しくなければテレビじゃない」と言ったのはフジテレビですが、1時限目に私は「聞こえなければ音じゃない」と言いました。それじゃいったい「聞く」ってどういう事なのでしょう。
私たちの感覚は「五感」に分類される事が多いようです。すなわち、視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚(最近ではもっと細かく分類されているとか)ですが、これらの感覚はすべて脳で認識されているわけです。つまり、聞くという事は、空気の振動である音を脳に伝え、それを認識・判断することなんですね。しかし、音は最大で1秒間に2万回という、極々細かく小さな空気の振動です。しかも脳は神経を伝わる電気信号しか受け付けてくれません。微弱な空気の振動を電気信号に変換して脳に送る、まるでマイクロホンのような仕事をするのが、私たちの耳なのです。
その過程について、文章だけで説明するにはあまりにもつたない文章力しか持ち合わせていない私ですから、ここはイラストの力を借りることにします。それではイラスト、どんっ!

ear

この素晴らしいイラストはこちらからお借りしました。

なんだか難しそうな漢字がぎっしり書いてあって、また体がかゆくなってきてしまった人がいるかもしれません。まあこれを覚えろなんて言いませんから安心してください。まずはひとつひとつ見ていきましょう。

いちばん左側の「耳介」が、端っこの代名詞にされてしまった、いわゆる耳です。耳占いなんてものもあるそうで、人それぞれ色々なかたちをしていて面白いとは思いますが、あまり他人の耳をじっと見ているとヘンタイと思われタイヘンな目に遭うかもしれないので気をつけましょう。オタクな人が「萌え~」となるネコ耳なるアイテムがありますけど、あれも猫の耳介を模したものであります。猫など動物の耳介には優れた集音効果を持つものが多いですが、人間の耳介にはあまり集音効果がありません。でも時々、集音効果の高そうな耳の人もいますよね。で、次に「外耳道」ですが、これは一般に言う「耳の穴」です。かっぽじるヤツですね(かっぽじるって不思議な言葉だなあ)。この「耳介」と「外耳道」をあわせて「外耳」と呼んでいます。

さて、音波が耳に到達すると外耳道の空気が振動して、その奥にある「鼓膜」を振動させます。鼓膜の内側の「中耳」と呼ばれるところに、小さな3つの骨(ツチ骨・キヌタ骨・アブミ骨)が組み合わさった「耳小骨」があります。この「耳小骨」の連鎖構造により、鼓膜の振動がおよそ22倍もの圧力変化に増幅されて「内耳」の「蝸牛」に伝わります。
と、ここまでで「外字」とか「(国定)忠治」とか「内示」なんてダジャレを言いたくてウズウズしているのですが、これ以上長くなってはイケナイ! と必死に自制している私なのです。って結局言ってるし…。

でんでん虫のような形をした「蝸牛」の内部はリンパ液で満たされていて、「耳小骨」から伝わった振動はリンパ液の波に変化します。そして蝸牛内部の聴細胞が、入り口付近は高い周波数、奥に行くほど低い周波数を関知して、波を電気信号に変化させます。その電気信号が内耳神経から大脳へと伝わり、音の感覚が生じるのです。

ちなみに「内耳」の「半規管」は体のバランスを保つ働き、「前庭」は重力や遠心力などを感じ取る働きをします。音を聞くことに直接関係しないので説明はここまで。

以上が耳の仕組みです。音をキャッチする「外耳」、音を強める「中耳」、音を脳に送る「内耳」の3つの構造から成り立っている私たちの「耳」。ほんと、誰がつくったのか知りませんが、よくできてますねえ。

このよくできた耳を私たちがなぜ持つ事になったのか、なぜその必要があったのか、といえばそれはおそらく、生命を脅かすような危険な状況を事前に察知するため、その情報を得るためなのでしょう。もともとはそこから始まって進化してきたのでしょうね。ということは、1時限目に触れた「人間の可聴範囲」から外れた音(というか、空気の振動)は、生命を守るためにはさほど必要ない情報だったのでしょう。ちなみに可聴周波数の上限(20kHz)より高い音を「超音波」と言います。よく聞く言葉ですね。たしかに犬笛が聞こえなくても私たちの生活に支障はないようです。
私たちに聴覚が備わったおかげで言葉が生まれ、言葉を使うようになって思考も発達し、やがては現在の文明が構築された、などと言ったら大げさでしょうか。まあ人間の感覚の中で聴覚が特別に優れているわけではありませんけどね。

さて、こんなスグレモノの耳ですが、完璧なものではありません。聞こえ方には色々な特徴があります。
例えば、CDプレーヤーやテレビなどの音量を変えたら、低い音や高い音の聞こえ方が変わった気がした、という経験がありませんか。人間の聴覚には「同じ大きさの音なら、低音より高音のほうが聞き取りやすい」「音が小さくなると、低音と高音が聞き取りにくくなる」「音が大きくなると、音の高低による聞き取りやすさの差が小さくなる」などの特徴があるのですが、こんなややこしい言い方をしなくても、これらは普段の生活の中で私たちが当たり前に感じている現象ですね。聞こえ方において、音の大きさと高さはお互いに強く影響し合っている、というわけです。
また、人間の「外耳道」(おっと、また出てきたぞ。終わったと思って油断しないように)にも共振周波数があって、その共振周波数にあたる2kHz~2.8kHzの音が最もよく聞こえたりします。
つまり、可聴範囲内の音であっても、すべての音が均一に聞こえている訳ではない、という事ですね。


はい、3時限目の授業はここまでにしましょう。
今回はさほど脱線することもなく、真面目路線で進みました。
次回は、音を聞いたときの「脳」について考えてみたいと思います。

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もういいよ、というあなたは…やっぱり無視してください。

4時限目「音は何処から?」を読む


   


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