Wings「SILLY LOVE SONGS」

2010.04.07(Wed)

Wings at the Speed of SoundWings at the Speed of Sound
(1993/06/15)
Wings

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1976年に発表されたウイングスのアルバム『WINGS AT THE SPEED OF SOUND』からシングルカットされ、全米第1位に輝いた大ヒット曲です。ポップで明るく、シンプルできれいなメロディーのこの曲はウイングスというよりもポール・マッカートニーの曲といったほうがしっくりくるほどポール・マッカートニー「らしい」曲です。タイトルは直訳すると「バカげたラブ・ソング」でしょうか。しかし邦題は「心のラブ・ソング」となっています。だいぶニュアンスが違いますね。

私も大好きなこの名曲中の名曲に、実は以前からずっと気になっている部分があるのです。
まずは全体的なサウンドから見ていきましょう。
コミカルでトリッキーなイントロこそあるものの、伴奏はドラムとベースとピアノの3リズムのみ、それにブラスとストリングス、パーカッションが加わるだけという、ギターすら入らないシンプルかつオーソドックスなアレンジになっています。それでもロックなフィーリングを失わないのは、異常ともいえるほど大きなベースの音によるものではないでしょうか。ピアノの音と比べてみれば一目瞭然(一聴瞭然?)ですね。私などはこの曲を聞くたびに「ベース、でかッ」と思ってしまいます。しかしそこはポール・マッカートニー、メロディアスなベース・ラインは聴き応え充分で、一番前面に聞こえていても全く問題ないと思えるのが凄いところです。
こういった大胆さだけでなく、ブレイク部分ではテンポに合わせたフィードバック・エコー(繰り返すこだまのような効果)があるなど、緻密なミキシングもなされていて(デジタル全盛の今ではカンタンにできる効果ですが、当時は手間がかかったと想像します)、全体的に完成度の高い楽曲に仕上がっています。

さて、このような事を踏まえて、私が気になる部分の話であります。
サビ前の、音が薄くなるところ6小節。それぞれ4拍目に「ドンッ」とドラム(フロア・タムかな?)が入ってきますが、その深いリバーブ(残響)がステレオの左チャンネルにしか響かないのです。空間が左側だけに偏ったような気がしてきます。
ギミックな効果を狙ったのならばこれも「あり」なのでしょうが、このようなオーソドックスな曲ではいかにも不自然な感じがします。一般的にはこのような深いリバーブは左右両方のチャンネルに広げるのが普通だし、そのほうが気持ちがいいと思うのですが。また、このリバーブの深さが毎回毎回違うのも不安定な感じがします。

なぜ、このようなミキシングがされているのでしょうか。
全体にリバーブを広げるのはちょっと大げさすぎると判断したのかもしれないし、自然に流れてしまう曲調に少し引っかかるようなアクセントが欲しかったのかもしれません。深読みすれば、歌詞の内容に合わせて、もしくはサビでの安定感を強調するためにわざと不自然で不安定な演出をしたと受けとることもできます。もしかしたら単純に「このほうがカッコいいと思ったからやったのサ」というロックな(?)答えが返ってくるのかもしれません。もちろん真相は本人に訊いてみなければ分からないのですが、こういう想像を巡らすのは楽しいものです。

どちらにしても、ポール・マッカートニーほどの超超ビッグネームがやった事だからこそ、疑問に思ったりこうやってあれこれとその意図を推測したりするのでしょうね。アマチュアの、もしくは無名のアーティストがやったのならば「これ、おかしいヨ」の一言で切り捨てられるのがオチだったりして。


    


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