最相葉月「絶対音感」

2011.09.22(Thu)


絶対音感 (小学館文庫)絶対音感 (小学館文庫)
(2002/09)
最相 葉月

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今回ご紹介する本は、1998年に刊行された最相葉月の「絶対音感」です。この本は小学館ノンフィクション大賞を受賞しベストセラーになったので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
絶対音感というなんともミステリアスな能力に様々な角度からアプローチした、とても興味深い内容の本です。

この本は絶対音感についての専門的な解説書ではありません。まったく予備知識のない著者が、ふとした事から絶対音感という能力に興味を持ち、多数の音楽家や研究者などに綿密な取材を重ねてそれをまとめあげた、いわゆるルポルタージュ風の作品と言えるでしょう。

絶対音感とは「特定の音の高さを認識し、音名というラベルを貼ることのできる能力」ですが、その能力には大きな個人差があり、またその捉え方も人によって様々です。そんな謎に満ちた能力に作者はあえて切り込むことをせず、専門家の言葉を頼りに、ありとあらゆる角度から観察することに徹しているように思います。そこから絶対音感をめぐる歴史、多種多様な思惑、音楽教育、聴覚、そして音楽の本質に至るまで発展していく構成は見事です。

ちょっと回りくどい部分があったり、突然専門用語が飛び出してくるなど、人によっては読みにくいと感じることがあるかもしれませんが、絶対音感をとりまく事柄についてはほとんど完全に網羅されているのではないかと思います。興味のある方にはお勧めしたい本です。

実はこの本がベストセラーになった当時は、なんだかあまりピンとこない内容だなと感じました。が、10年以上経った今、文庫版を読んでみるとなかなか面白いではないですか。文庫化される際にある程度の改訂が入っているとは思いますが、あとがきによると事実関係に手を入れた以外は書き直していないとの事なので、10年前の私の読解力に問題があったのでしょう(笑)。
当時購入した単行本と比較してみたかったのですが(往生際が悪いですネ)なぜか本棚に見当たりませんでした。うーん、どこいっちゃったんだろ?

でも、第八章「心の扉」はこの本に必要なのかなあ、とは今でも思います。



  


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2011.09.29(Thu) 08:57 | | EDIT

PATTI

こんにちわ!もう、来阪されましたか~(^^)
絶対音感って、ギターにカポして弾くの辛そう!
その点相対音感は、一を聞いて10を知る形で、転調移調した時楽。また、何度も練習したら音の記憶で、同じキーで再現できますし。私の場合、自分の音域の最低音がDだってことをベースにすれば、99パーセント、楽器なしで曲のキーを知る事ができます。最高音は、日によって違うので、当てになりません。てか、いきなり道端やお店で 超音波並みのハイトーンだしたら、おまわりさん呼ばれちゃうわ(^^;;
さっき、練習もせずにいきなりAを探ったら、半音低いAフラットになってしまった。最低音をヒントにしても、今日はダメだわ!Dフラットまで出るわ。半音の差は仕方ないみたいm(_ _)mおよその話しかできないな~残念!

2012.08.17(Fri) 18:04 | URL | EDIT

さはんじ

Re:

>PATTIさん
コメントありがとうございます。

絶対音感、あると便利だろうなって思いますが、あったらあったでまた大変のようですね。
おっしゃる通り、カポタストなんてもってのほかでしょうし(^^;、人によってはほんのちょっとのピッチの違いも気持ち悪く感じてしまうこともあるそうです。
普通はPATTIさんのように自分なりの基準と相対音感があれば事足りるのではないでしょうか。
私は全然だめなんですけどね〜(^^;


2012.08.21(Tue) 23:08 | URL | EDIT

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